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本記事でも時々紹介してますが、新聞の社説を図解するというのは、理解力の向上に非常に効果があります。

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本記事でも時々紹介してますが、新聞の社説を図解するというのは、理解力の向上に非常に効果があります。

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私は、この図解しながら文章を読む読解法を「図読」と呼んでいるのですが、分厚い経済白書や大部の論文でも、新聞の社説や数ペ1 ジ程度の論文やエッセイと同様に読みこなしてしまうことができます。それなりの労力は必要ですが、頭を抱えたまま一歩も前に進めない、といったことはまずありません。

(著) 『図で考える人は仕事ができる
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しかしながら本書にあるように、社説程度の長さならまだしも、本を一冊まるまる図解するというのは並大抵ではありません。

ただ、しばしば紹介してますように本の要約をするときに、結局頭のなかでこういう「図読」をして、それをまとめているんだなぁと思い当たるところもありましたので、本日は実際に私がやれているわけではありませんが、本書にあった図読の技術についてご紹介。

■図読の手順

実際に本書に書いてある図読の手順を引用しておきます。

★――――――――――――――――――――――――――

・読むべき文章とA4サイズの紙を用意します。それと書きやすいペンと蛍光色などのマーカーを揃えます。
・初めにマーカーを片手に文章を一度読み通してみます。
 あくまでも自然なスピードで読み進み、ポイントと思われる箇所、重要と思われる部分、おもしろ表現などがあれば、印をつけていきます。もちろんわからないところも出てきますが、そういった場所にも印をつけておき、とりあえず全体像をつかむために読んでみます。
・いったん最後まで読み通したら、印をつけたところをヒントに、おおまかに内容全体を図にする努カをしてみます。
 といっても特に決まった方法があるわけではなく、先ほどマーキングしたキーワードを A4 の紙に書き出し、マル印で囲み、他のキーワードとの間に線や矢印を引いたりしながら、
  「これとこれはどういう関係かな?」
  「これが展開していくと、そうか、こっちと結びついていくのか」
 などと考えながら、図にしていくわけです。
 いわばラフなデッサンとして、とにかく頭のなかを整理してみるつもりで図解を描いてみます。
 私はこれを「仮図解」と呼んでいます。
・次にこの仮図解を見ながら、もう一度文章に戻り、最初の読書ではわからなかった部分、もっと詳しく知りたい部分を意識して読んでいきます。
 そして、新しく発見したキーワードや、気づいた関係をさらに仮図解のなかに書ぎ込んでいきます。
・その後、この仮図解に追加した情報も含めて、あらためてすっきりとした形に描き直してみます。
 仮図解のときには混沌としていても、この段階で全体に整合性がとれていれば、図解はバランスのよい、安定した形をとり始めます。
 すると、頭のなかがだいぶ整理されて、文章の内容が自分のものとして把握できた気持ちになってくるでしよう。
 線や矢印で結びつけているということは関係が明らかだということであり、自分なりにわかったところ、わからないところがはっきりしてきます。さらに、図解に手を入れる過程でいろいろと考えていると、もとの文章には書かれていなかった新たな関係を発見し、感動を覚えることもあります。
・そして雑誌などで解説する場合は、こうして完成した図解にそって素直に文章を書いてしまえばいいわけです。
・図解を見ながら書いていると、高い見晴台に立って全体を見渡しているようで、本質的な粗筋もよく把握できていますから、自分自身でも強い納得感があり、不安を感じることがありません。図解のなかで納得のいかない部分があるとすれば、それは「何がわからないかが、わかる」ということになります。

(著) 『図で考える人は仕事ができる
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という手順です。

■図読をやってみた

ただ本を紹介するだけでは面白く無いので、本書の手順にそってやってみました。
出来上がった図は恥ずかしいので公開しませんが、その中で感じたことは

 ・本書にあるように理解が非常に進む
 ・A4サイズの紙では書ききれない
 ・最初に配置したものはほんの出現順になっており、それぞれの関係を先で結んだり、自分の考えたキーワードを加えたりすると、線だらけになってあとでどれが本当の接続だかわからなくなるので、
    仮図解 → 本図解
  の2回ではムリ
  書き直し4回目でやっと見られる図になった。理解度やスキルにもよるが、4〜5回の書き直しが目安か。
 ・まともにやろうとすると、丸1日潰れる。途中でやめると、それまで頭にあったことが飛んでしまって、ゼロとは言わないが相当後戻りしてしまう。

ということでした。
※本書の著者は仕事としてやっているので、経験値も高いでしょうし、仕事なら時間をかけてでもやる効果は高いとは感じます。

ただ、もしやれれば本当に強力な方法であることは冒頭に書いたとおりです。
いちど、「これは!」と思う本をやってみてはいかがでしょうか。

ちなみに私は

 『本を読む本

でやりました。こちらも名作なので、機会があれば紹介したい一冊です。


■参考図書 『本を読む本

本書は、1940年米国で刊行されて以来、世界各国で翻訳され読みつがれてきた。読むに値する良書とは何か、読書の本来の意味とは何かを考え、知的かつ実際的な読書の技術をわかりやすく解説している。初級読書に始まり、点検読書や分析読書をへて、最終レベルにいたるまでの具体的な方法を示し、読者を積極的な読書へと導く。単なる読書技術にとどまることなく、自らを高めるための最高の手引書。




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著者 :モーティマー・J.アドラー

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●関連 Web
 上から目線の「本を読む本」を10倍楽しく読む方法
 Wikipedia:モーティマー・アドラー

●本書を引用した記事
 メトロノームとインターバルタイマ
 「読まない」という読書術
 あるがまま読むと速読できる
 英会話ができるようになる?「英語モードスイッチ」
 本と読みながら用語を調べてはいけない
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 図読(図解読書)する

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読書術(岩波現代文庫)

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読書力(岩波新書)

読書の技法誰でも本物の知識が身につく熟読術・速読術「超」入門





■参考図書 『図で考える人は仕事ができる

 図で考える人は仕事ができる―久恒圭一図解Web
 http://www.hisatune.net/html/02-kenkyuu/tyosaku/bookde/shigotogadekiru/2002-shigoto.htm




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●本書を引用した記事
 図解トレーニングで反射神経が鍛えられる
 アナログ時計を使う
 100%書いてはいけない
 図読(図解読書)する
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