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Tag:会議の目的


 「会して議せず、議して決せず、決して行わず、行ってその責を取らず

よく「会議の無駄」みたいなテーマでよく言われる、ダメ会議の典型です。

まあ、さすがにこの4役揃い踏みみたいな会議も少ないでしょうが、どれか一つに当てはまる会議というのは、どこの会社にも結構あります。

でもこれ本当にダメ会議でしょうか?

私は案外、そうは思ってなかったりします。
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ビジネススキル・イノベーション』という本に、会議を整理する方法というのが書かれてましたので、ちょっとヒントとして共有します。

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●会議の機能を数値化して見直す

ある電機メーカーの部長が、私にこうこほしたことかありました。

 「先月、出席した会議の数が 50 種類を超えました。一回一時間前後ですが、事前準備も含めれば月100時問を会議に取られてしまいました。もはや会議に出席することが私の仕事のようなものです」

これは極端な例かもしれませんが、毎日のように何かの会議があり、白分の仕事がなかなか進まないと悩んでいる人は少なくないでしょう。

会議の多くは、上長の不安から生まれます。現場から離れたマ不ジャーは現場で何か起きているかを把握すろために下にホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)を求めます。それでも満足せず、会議をつくって不安を解消しようとするのです。

なかには仕事がヒマなので、自分は頑張って仕事をしているというアリバイづくりのために会議をつくるマネジャーもいます。

いうまでもなく、こうした会議は不毛であり、関係者にとってはいい迷惑です。ただ、一度つくられた会議を廃止するのは容易ではありません。会議一つ一つを切り取ると、それぞれに存在意義があります。

プロジェクト会議の廃止を提案しても、「プロジュクト会議は必要だ」と言い出す人が絶対に出てきて、やめるにやめられないのです。

不毛な会議をなくすには、個別の会議で必要か不要かを判断するのではなく、組織で行われる会議全体をデザインする発想が求められます。

いま行われている会議には、それぞれ役割があります。会議は役割を果たすための手段に過ぎません。

会議が乱立している組織は、ある役割に対して複数の手段が用いられて重複している状態にあります。そこで組織内で行われている会議を役割別に整理し、重複したモノを省いたり手薄なところを追加して、全体でデザインし直すのです。

●会議の 10 の役割を、一ポイントか二ポイントで評価する

具体的には、会議を役割ごとに評価することから始めます。評価には、会議と役割のマトリックスを活用します。ヨコ軸は会議の名称、タテ軸は会議の役割です。会議の役割は、ぜんぶで 10 あります。

 ・現状を共有する
 ・経営方針を伝える
 ・負担を再調整する
 ・方剣を決める
 ・意見を集める
 ・不満を引き出す
 ・やる気を高める
 ・連携を強める
 ・仲問を知る
 ・一体感を育てる

です。会議ごとに、これらの役割を担っているかどうかを、二ボイントと一ボイントの二段階で評価していきます。
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 :(中略)
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各会議の評価が終われば、役割ごとにポイントを集計して、全体で現在どの役割が重点的に満たされているのかをチェックします。

「現状を共有する」という役割については、ブ口ジェクト会議、課会議、工程会議がそれぞれ一ポイント評価とすると、全会議で六ポイントに。同じように役割ごとにポイントを集計した結果、「経営方針を伝える」が三ポイント、「方針を決める」が、一ポイントだったとしましょう。

こうやって数値化すると、「現状共有の比重が重すぎる。六ポイントは多すぎるので、五ポイントにしよう」、「方刻を決める会議が少ない。全体で一ポイントは増やすべき」と、現状の役割の過不足が浮かび上がってきます。

あとはこれを叩き台にして、会議の統廃合を行います。
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 :(中略)
 :
こうして数値をもとに全体をデザインしていくと、一見必要に見えた会議がじつは不要だったり、他の手段で代用できることがわかってきます。

全体のデザインを示せば、個別の視点で「この会議は絶対必要」と主張する人に対しても、統廃合を説得しやすくなります。

横田尚哉(著) 『ビジネススキル・イノベーション
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組織の長でないとできないことがすくなくないですが、「会議が多すぎる」という課題認識は持っていることが少なくないので、こういう形での提案は、説得力が結構高いです。

ただし、統合した場合に、どのように議事を進めるかまでちゃんとデザインしていないと、「やっぱり十分コミュニケーションができていない」という抽象的な反対論でひっくり返される場合がありますので、やる場合は慎重に。



■参考図書 『ビジネススキル・イノベーション

本質をつかみ、状況に応じてスキルをアレンジする。未来をひらくビジョンとともに、さあ、変革の灯をともそう。殻を破ることができるすべてのプロフェッショナル、次世代リーダーに捧げる究極のビジネスバイブル。




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著者 :横田尚哉

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●本書を引用した記事
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 手帳はいつまでも同じではない
 会議を少なくする方法
 コピーを頼まれたら成長するチャンス
 リスクの時間
 チームと個人の関わりを5つに分ける
 会して議せず、議して決せず、決して行わず、行ってその責を取らず
 マニュアル・ガイドライン・モットー2
 マニュアル・ガイドライン・モットー1
 ルールとモラルはモラルを守れ
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 根回しの進め方


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