PCを使って仕事をするときに、多くの人が一度は引っかかるのが、「このファイルをどこに置こう?」という、いわゆるファイルの整理方法。
一番ラクなのは適当においても、必要なときにはファイルリストの一番上にあることなのですが、何が必要なのかは本人でなければ分からないし、それをPCが適当に「今のタスクはこれですよね」なんてガイドしてくれるようになるまでには、まだしばらく掛かりそうです。
私は、ファイルの一生という観点でファイルをフォルダに分割しています。
以前、いま使っているファイルは、特定のフォルダ(私の場合は C:\_USR\JOB) の直下に全部置くということをご紹介しました。
廃棄は2週間後
バックアップ
本日は、ちょっと視点を変えて、ファイルの生涯から見た、ファイルの置き場所の変遷についてご紹介したいと思います。
※以下では、この特定のフォルダを ホームフォルダ と呼ぶことにします。
■ファイルの一生
PC上のファイルの一生はどんなものでしょうか。まぁ、色々なパターンがあると思いますが、ざっくり見ると
・ファイルが新規作成される
・ファイルを編集・修正する、誰かと共有する
・リリースする。あとで参照する
・もういらなくなる
と4つにわかれると思います。
この状態によってファイルの置き場所を変えていくと、今旬のファイルの数を制限し、結果としてファイルを発見しやすくすることができます。
ただし、作成するというのは一瞬、ある時だけなので、最終的には2つ目以降の3ステップです。
■ファイルを編集・修正・共有するステージ
このステージは頻繁にこのファイルを開いたり、メールで送ったりします。当然ながら修正も激しい。
この時には、つねにひらくホームフォルダにおいておきます。
ちなみに、並行するプロジェクトが多い次期には、デスクトップにショートカットを作っています。
ショートカットを作るのは、朝イチ、今日(今週でも)編集すべきファイルをチェックして、これのショートカットをデスクトップに置きます。
ここで、後で検索しやすくするために、ファイル名の最後にプロジェクト名を付けておきます。
たとえば、ProjectX のメンバーリストファイルなら、
メンバーリストProjextX.xls
という名前になります。
■ファイルをリリース、後で参照するステージ
一旦ファイルの編集が完了して、フィックスしたら、ファイルをホームフォルダから削除します。以前、常にバックアップを作っておくでご紹介したように、ホームフォルダは毎日履歴付きでバックアップが取られているので、「一旦フィックス」と判断した時点で、さくっと削除してしまいます。
もし、参照したくなったらバックアップフォルダにいけば、履歴付きで残ってますので。
■ファイルがもういらなくなるステージ
そのプロジェクトが終了した、使わなくなって一定期間経過した(私の場合は6ヶ月を目安にしてます)ような場合には、バックアップからも削除してしまいます。ただし、完全になくすのでなく、圧縮ソフトを使ってアーカイブして、別のドライブ(外付けHDDやDVDなど)に移動します。
本当は全部のファイルが残っているのがいいのでしょうが、ディスク容量も無限ではないので、ここはやむを得ず。
ちょっと注意するのは、なるべく塊を作ることとパスワードを付けることです。
塊を作るのは、特定のプロジェクトのグループだとか定形業務など、わかりやすいグルーピングです。
最悪、もう一度参照したくなった時に、かならず関連するファイルも見たくなるので、関連するファイルを纏めておくのがコツですが、どう関連するのかは、いろいろ試行錯誤した結果ですかね。
もう一つのパスワードは、過去の資料というのは、将来簡単に公開してはいけないようなものになる可能性があるからです。
たとえば、私の場合、10年近く前のファイルを見ると、明らかに個人情報と思えるような情報が入っているファイルが大量にあったりします。当時は個人情報に関してあまり意識が高くなかった(社会的要請も)のですが、最近は状況が変わって、個人情報に関係しそうなものはローカルにおいてはいけないなどと厳しくなったりします。そうした時に10年前のファイルであっても、漏洩ということになれば、責任を問われかねません。
どういう基準になるのかは未来になってみないとわからないので、最悪の状態に備えておく、という意味で、パスワードを付けておくのが安心です。
■要らなくなったファイルは目の前から消す
ようは、どのくらいアクセスするかという観点においてファイルを分類しておくと、探すという作業をするときに、ショートカットで見つける
一欄で見つける
検索で見つける
という3段階の発見方法が取れるようになります。この3つの方法は下に行くほど、手間や時間がかかります。
これを考慮したファイルの分類・管理方法がコスパがいいのではないでしょうか。
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