本日は久しぶりにビジネス書の紹介です。


プロフェッショナルの情報術 なぜ、ネットだけではダメなのか?


筆者は「テレビ番組リサーチャー」という職業。
私はこんな仕事がある事自体を知らなかったのですが、確かにクイズ番組にしろ、ドキュメンタリーにしろ、そのテーマをどうやって見つけ、どうやってストーリとして成立させるかについて、専門の職業があっても不思議ではないくらい、多くの事実を集めていることは確か。

本書にあるように、クイズ番組では、ある問題について、様々な言い回しで回答をされて、それが正解かどうかを一瞬で正誤を判断しないといけません。そうすると、その出した問題について、いろいろな単語を知っていないといけないわけです。それを判断する人の情報量というのは、言われてみれば確かに半端な量ではなく、それが毎週ものすごく多くのジャンルで何十問も作らないといけないというのは、考えてみれば半端な仕事ではない、ということに気づきました。

以下、ちょっと気になった点の書き抜きです。

ブラウザは常に2つ開いて作業する
ブラウザを2つ常に並べて開いておき、何かしらない単語にであったり副次的に調べようとするときに反対側のブラウザでそれを調べて戻ってくるというのはすごく良いアイディア。
そのブラウザ内で調べてしまうと、どんどん深堀りしていってしまって、最初に読んでいた資料に戻れなくなってしまうことが、血行良くありますが、これなら、ひとつのアンカーになるものがあって、別のページでそれに関わることを調べていくので、やっていることが勝手にずれてしまうことが無くなりそうですね。

議事メモはまとめを書いてはいけない。メモはキーワードの羅列でいい。

★――――――――――――――――――――――――――
議事録をとるつもりなら、まず全員に見えるように書く必要がある。それはW/Bに書く作業であって、一人にしか見えないメモでは誤記や誤解、抜け・漏れがあってもわからない。
メモに書く目的は、その議事内容で自分にどのような影響があるのか(自分の業務内容が変わるのかあるいは自分の部下に指示をしなければならないのか)がわかるリストであればいい。
したがって、キーワードの箇条書きが最適。
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これもちょっと「ピピッ」と来ました。
ノート術には3パターンあって、
 ・議事メモ
 ・整理メモ
 ・発想メモ
があるみたいです。

ひとつが筆者の言う、自分や自分の部下、あるいは同僚(自分が代表して会議に出席した場合)に対するアクションを羅列した「議事メモ」。

「整理メモ」は、自分と相手の議論を自分の脳内に残るように図式化したメモ。

最後の「発想メモ」は自分の気付き。よく言われるメモに書くことといえば、この「気付き」。
議題や話題にかかわりなく、ある単語に反応して連想したこと、思いついたこと、わからなかった単語など。

また別の機会に詳細な私のやり方について紹介したいと思います。

議事録は話題の時系列ではなく、テーマのくくりで書く議事読み物
★――――――――――――――――――――――――――
時系列に書くとテーマがぼやける時がある。
どのようなテーマについて、何が課題で何が結論なのかが分かりやすくまとめる。
そのためには、まずテーマ(話題)を書き、その下に一定の幅を開けて、書きとめながら進めていく。議事は後で使えてなんぼ。
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情報とはコミュニケーションである


仕事は同時並行で進める
 ※統計ノートとは…
  http://www.amazon.co.jp/gp/product/B002LRU58W/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&camp=247&creative=7399&creativeASIN=B002LRU58W&linkCode=as2&tag=shori0763-22
 EXCELみたいにノートが縦横の罫線で四角く区切られているノート。一定間隔ごとに罫線が若干太くなる。
 面白い使い方ができそうな感じだが、A5が最小。A6はないのが個人的にはちょっと残念

◇どれだけ時間がかかるかではなく、「これだけの時間でやると決める」
★――――――――――――――――――――――――――
最初に必要な時間を決めてしまって、その時間内に完了させる。
作業の見積もり精度にもよるが、それ以前に、そのゴールイメージがちゃんとできていないと出来ない。その見積を記録に残し、その誤差をきっちり検証すること。
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要約


◆目次


プロローグ テレビ番組リサー千多ーの仕事とはー
 ・「調べる力」はありますか?
 ・情報バラエティからドラマまで
 ・クリエイティブのスイッチを押す
第1章 脳内に「情報地図を描く」
 ―集める前に「居場所」を作り、戦略を練る
 「リサーチ戦略]を立てる
 ・「とりあえず図書館へ」「まずはネットで」がダメな理由
 ・最初のリサーチは「クライアントの欲しいもの」
 ・バナナジュースから学ぶニーズのつかみ方
 ・空白部分が情報になる
 ・情報を扱うプロの三原則
第2章 プ口のネタ取りは五つのソ ― スで
 ―書籍、新聞、雑誌、インターネット、対人取材で「網羅」→「分類」
 プ口が使う「五つの基本ソース」ー
 1.「書籍」で切り口を手に入れる
 ・タイトルと著者プロフィールは情報の宝庫
 ・Amazonと紀伊圃屋書店サイトの二刀流で「網羅」「分類」
 ・専門図書館を使いこなす
 ・プロのリサーチャーが実践する資料書籍速読怯1日10冊読みこなす
 2.「新聞」で世間の風を手に入れる―即時性と一覧性
 ・新聞は紙で読むかネットで読むか
 ・対極にある新聞記事データペース
 ・同じ事件を読み比べて世間の風を知る
 ・情報のプロが、 ○ ○ のときに読む新聞
 3.「雑誌」で専門ネタを狙う
 ・出典も情報四りの引「月刊むし」「月刊総務」を知っていま
 ・雑誌の殿堂、大宅壮一文庫
 4.「インターネット検索」で差がつく検索語スキル
 ・「ウィキペディア」は最初に見るべからず
 ・とりこぼしのない検索語とは?
 ・書いている人が書きたいことを意識する
 ・専門用語の使い方
 ・"作文"して、検索ワードを明確にする
 ・フリーワードの性質―「なのに」掛け算
 ・ブラウザは2つ開く
 ・いまさら聞けない!?検索エンジンの基木テクニック
 5.「対人取材」で差がつく質問テクニック
 ・大使館へ協力を仰いだ「イク」「クル」取材
 ・断わられるのは当たり前
 ・取材で役立っ筆ペンと運だめし
 ・電話取村での質問のコツ―知っておきたいつの質問
第3章 集めた資料を情超に変える
 ―相手に伝わる「報告書」と、必勝「プレゼン術」
 役立つ情報に仕立てる[分類力」
 ・「分類」の基本は、場所作り―収納先は7つ
 ・情報の取捨選択は「フイット&パワー」で
 ・明確な 5W1H がおもしろい報告を作るー
 ・喜多流キャッチコピー力養成講座
 ・リサーチ報告書のレイアウト―「余自の美」を意識
 ・レジュメは「読まれない」
 ・情報を送り出す順番を間違えてはいけない
 必勝プレゼン術―自分の言いたいことを言ってはいけない
 ・トークの入口は「はい」「いいえ」
 ・「おもしろい」と感じた入口の情報を大事に
 ・質間想定力の磨き方
第4章 仕事の質を上げる!情報に強くなる習慣術
 ―あなたの情報力はたった 1 分の会話若かる
 情報力をアップする習慣術
 ・デパートは全フロアを歩く
 ・新聞や維誌は届いたタイミングで必ず目を通す
 ・わからない言葉を放置しない
 ・情報に感情を乗せると、引き出しやすくなる
 ・しつこいようですが、固有名詞で話している?伝えている?
 プ口の情報整理術 ― ノートとメモの作り方―
 ・議事録や取材ノートも、即 TODO リストにするコツ
 ・わかりやすい「議事読み物」にするノート術
 ・ストックにも、取り出すにも便利な「情報カード」
 ・情報端末は外部脳―iPhone 「 Evernote 」を使いこなす
 ・新人リサーチャーに伝える必読書三冊
 欲張りな時間管理術
 ・複数の仕事を同時に進める時間術
 ・締め切りを作ると余暇が生まれる
 ヒットメーカーは情報処理の天才
 ・私の周りの天才たち
 ・べストセラー作家に学ぶ発想力ーアイデアがないと悩む前にー
エピローグ 情報は生きている
 ・検索システム構築で見つけたこと―「情報」は目的しだいで形を変える
 ・相手の欲しい情報を、欲しい形で提供するのがプロ
 ・価格 com のいい話が教えること―情報はコミュニケーション
 ・脳と晴報の関係を知るとよくわかる―情報は生きもの
 ・いま求められるのは、知識を「生きている情報」に換えるスキル
 ・なぜ、あなたの「情報」は思い通りに伝わらないのか?
 ・有事の情報
おわりに

◆要約


・検索技術は、如何に「自分の欲しい答え」に近い、他人が考えたキーワードを見つけるかである。「どこをどのように探すのか」、つまり、「リサーチ戦略」を考えることから始めるべき。
・(最終的な)クライアントが欲しい情報を考える
・情報地図を描く
 情報全体がどのような構成でどのような相関関係を持っているのかを考えると欠落部分が見えてくる
・複数のソースによって裏打ちする
・情報ソースは
 書籍→新聞→雑誌→インターネット→対人取材
・紀伊國屋書店の単語マッチ検索→Amazonの関連書籍検索
・雑誌の専門ネタは侮れない
・ウィキペディアは信用しない
・情報は分類して初めて役に立つ
 定義
 具体例
 歴史
 最新情報
 達人
 解説者
 雑学トピックス
・読まない。見る。
・報告は相手の依頼への忠実な報告を最初のページに持ってくる
・パワーの有る情報を先に持ってくる
・わからない言葉を放置しない。その場ですぐ調べる

◆参考図書



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キーポイント


★P22━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

「液品テレビ」「プラズマテレビ」「 3D テレビ」などのバリエーションを、思いつきだけで並べられる人は少ないと思います。ということは、最初にやるべきことは、自分の欲しいものが正式に何という名前やカテゴリーに属するのかを調ペることではないでしょうか。
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★P30━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

リサーチの基本とは何かと間われたら、私は[網羅と分類」と答えます。クライアントや調査対象がどのような内容であっても、調べものや検索の乎順は「網羅」を経て「絞り込み」へいくというのがセオリー。つまり、いきなりズバリ、ストライクだけを探すことから始めないということです。
 :
地図の核となる情報は、何より正確であることが求められます。正確な情報を得るには、ソースの選定が重要です。公式ホームページなどのオフィシャルデータや辞典、事典類から当たります。この情報は多くなくていいのです。シンプルで正確であれば十分です。この情報の核の役割は、今後調べて集めてくる情報が本流なのか、支流なのかなど、分類するときの基準になります。
情報地図は、シソーラスという考え方が基になっています。シソーラスとは、その一 11 一悶葉(情報)が含むすべて(全体部分関係、上ド関係、対義語、類義語)を分類した体系です。地図の中心にはお題があり、そこから放射状にお題がはらんでいるあらゆる要素が広がり、その意味や立場ごとに配置された状態です。
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★P100━ブラウザは2つ開く━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

インターネットを情報ツールとして利川するときに、一番てっとり早い検証の方法は、検索を行なうブラウザの画面を一一つ並べて開くことです。見ているサイトでわからない言葉などがあったら、さっと二つ[ ? 1 のブラウザで調べます。「へえ、おもしろい」と感じる記事があったら、ほかではどんなふうに言われているのだろうかとか、これよりももっと深い事実はあるのかといンつことをやはり、、つ目のブラウザで調べます。ひとつのブラウザでその作業をしていくとルのサイトに戻るのが大層而倒だったりします。複数のブラウザを並べて使うと簡単に比較でき、脱線することなく、効率よくリサーチを進めることができますし、埋解を深めることにもなります。
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★P120━「分類」の基本は、場所作り―収納先は7つ━━━━━━★

それらをどうすればいいか。考え方はこうです。分類とは、あるべき場所に収納していくことなので、まずその収納先を用意するのです。テレビ番組のリサーチの場合、情報は次の7つに大きく分類できると思っていいでしょう。
・定義
・具体例
・歴史
・最新情報
・達人
・解説者
・雑学トピックス
これらの分類タイトルを念頭に置き、まず集めた資料を一枚一枚読みながら見出しをつけていきます。小学生のころ、国語の授業で「ここからここまでの段落の小見出しをつけなさい」という練習問題がよくありましたけれど、ここでもあの小見出し方式がとても有効です。
そして資料を読みながら、「これは」と思う箇所をマークします。この一行だけが必要という場合もあります。たとえばタレントさんのエピソードを探していて、すごく印象的なひとことがあったら、そのときはその一行を書き出したり、ラインを引いたりしてまとめておきます。コピーする際は、出典情報も忘れないように添付します。
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★P144━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★

一番注意しなくてはいけないのは、相手の質問に答えずに、自分の言いたいことを先にしやべってしまうということです。質問とずれたことを滔々としゃべる。これを会議でやってしまうと目も当てられません。
なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか。
よくあるパターンは、相手の質問への答えを知りすぎている場合です。答えの内容を熟知しているために、答えを前提にした、その先のことをしやべってしまうケースです。自分のなかでは質問に答えているつもりなのに、じつは相手の質問にきちんと答えていない悲劇が生まれてしまいます。
たとえば、先に紹介したバタークリームケーキの場合。仮に、クライアントからのお題が、「人気スイーツ店特集を考えたい。いま注目なのは和菓子かフ洋菓子か?」だったとしましょう。その場合、まず答えるべきことは、和菓子か洋菓子か、です。それなのに、いきなりバタークリームケーキの詳細な報告を始めてしまったら、あなたの報告を誰が聞いてくれるでしょう。
プレゼンだけでなく、報告書でも同じです。たとえ、クライアントが出したお題や質問がつまらないものであっても、また期待するだけのボリュームの情報が集まらなかったとしても、まずは相手の依頼への忠実な報告を最初のページに持ってくるべきなのです。
 :
トークの入口は「はい」「いいえ」
当然のこととはいえ、実際にはなかなか難しいことですが、簡単に実践する方法は、自分のトークの入口に、「はい」と「いいえ」を必ずつけることです。これが一番わかりやすい方法です。こうすることで、必ず相手の質間に対して答えるところから入れます。
「はい」と「いいえ」のどちらを選ぼうかと考える時点で、絶対に相手の質はんすつ間を頭のなかで反鍋しますから。「はい」と「いいえ」がなじまなければ、あいづち「そうですね」でもいいのです。
相槌のバリエーションはありますが、一度相手の話を受け止める。それからトークを始めるようにすると、質問の内容からブレずに、話を始めることができます。
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