仕事の進め方として

 ・複数の仕事を細切れでやる(マルチタスク化)と効率が落ちる
 ・マルチタスク化すると効率が良くなる

こんな相反するような方法が提案されています。

■製造ラインで考えてみれば


多くの仕事の進め方は、フレデリック・テイラーの「科学的管理法」に由来している方法が多いです。

マルチタスクで仕事をすすめるというのは、製造で言えばバッチ生産や混合生産のやり方と同じです。

一番大変なのは「混合生産」というやり方で、今の車の生産方式はこの方法みたいです。
あるラインでは、レクサスが流れてきて生産したかと思うと、次の車はカローラなわけです。作業者はその都度、使用するドライバや部品をそれにあったものに変えないといけません。

バッチ生産というのは、混合よりもゆるくて、ある一定台数(バッチサイズと呼びます)は同じものが流れてきます。バッチサイズが終わったら別の車種がまた一定台数流れてきます。

作業者はその切り替わりの時には、道具や部品の入れ替えをしないといけませんが、それ以外の時には、同じ作業を続けられるので、より単純な作業になってミスやトラブルも少なくなります。

このバッチサイズを無限に大きくしたのが、フォードの生産ライン方式(というか、こっちが最初にあって、その後に車種切替をするようにしたのがバッチ生産なのですけどね)。
あるラインではず~っと同じ車種が流れ来るので、作業者は決められた動作だけを繰り返せば良くなって単純そのもの。


■作業の切替コスト


たとえば、商品企画の仕事をしているとして、新しい商品を考えなければいけない。で、それを考えている時に、高級機種のラインアップの検討と平行して低価格機種の検討をしようとすると、頭のなかは混乱してしまいます。

一旦高級機種の情報は頭のなかから追い出してしまって、「安いものを求める人はいくらなら安いと感じるだろうか?」とか考えないと、考えることができなくなります。

この一旦頭のなかの「前に考えていたことを外に出して、次に考えることを頭のなかに展開する」という作業は生産ラインの「段取替え」と言わる方法と同じです。
ここに時間とコストがかかるので、生産ラインでは、「段取替えは(回数を)少なく、(時間を)短く」などと言われるわけです。

なぜかといえば、段取替えは製品を作るという付加価値が無いから。

次の仕事に取り掛かろうとして、一旦机の上に広げた資料を片付けている時間や、次の資料を引っ張りだしている時間というのは、成果に対して直接的な効果を持ってないですね。
※ましてや、資料を探しまわるなんて、「必要悪」でしかない。

■知的作業のマルチタスク効果


一方でマルチタスクには重要な効果があります。

 外的刺激と熟成期間、集中持続時間

です。

たとえば、このブログともう一つやっているサラヒン~サラリーマンの仕事のヒントというブログ、合わせて過去に1500件近い記事を書いてますが、これを「他のことは放っておいて一気に作れ」といわれたら絶対にできません。ネタが尽きちゃうし、集中力も続かない。

これが約5年にわたって続けられたのは、1日1件を守ってきたからです(本ブログを始めてからは1日2件になりましたが)。

そうすると、書いてない時間に本を呼んだり、仕事でぶつかった課題などが刺激になって、「こんな工夫をしてみた→うまく行った」などというネタができるわけです(外的刺激)。

また、そこで作ったものを後でもう一度見直すと、間違いに気がついたり、もう一度リフレッシュして読み込んだりすることができます(熟成期間、集中持続時間)。

製造というプロセスには、こういうものが実はありません(私の知る限り)。

■適度にマルチタスクする


まあ、現実問題として、仕事で「この仕事だけやっていればいい」と言われることはまずなくて、「あれもやれ、これもやれ、早くやれ」とマルチタスクにならざるをえないのが普通なのですが、それをうまく順番をコントロールして、上述のマルチタスクの効果を引き出すと、仕事の結果が早くなり、成果もいいものにできる可能性があります。

そのためには、あるタスクと次にやるタスクの組み合わせを工夫することと、集中持続時間をコントロールすることが効果があるみたいです。

 ・脳の異なる部分を使うタスクを組み合わせる
 ・集中力と注意力が必要な作業の時間を軸に1日の予定を組み立てる
 ・束縛時間、スキマ時間を活用する
 ・ムリをしない
 ・タスクの切替時間の総合計が最小になるようにする

私はこんなことを考えながら、タスクの実行計画を作ってます。



■参考図書 『仕事のムダを削る技術




仕組みをつくり、絶えずそれを改善し続けること。仕事のスピードを高めるコツは、とてもシンプルだ。
とはいえ、その当たり前のことができないのも事実。
本書では、ビジネス系人気メルマガの発行人が、仕事にまつわるさまざまなムダを削る極意を6つの観点から具体的に紹介している。





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仕事のムダを削る技術
著者 :こばやしただあき

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●本書を引用した記事
 習熟度が上がったらマルチタスクで処理しなさい
 タスクのリマインダーは開始日時にする
 午前・午後の仕事時間の活用法
 PCは複数台運用をすると効率が上がる
 時間を測り、試行錯誤すると効率が良くなる
 時間を記録することが改善につながる
 「完璧」に作ってはいけない
 朝スッキリ起きられるコツ:気合を入れる
 朝スッキリ起きられるコツ:スヌーズで起きる
 朝スッキリ起きられるコツ:しゃべる

●このテーマの関連図書


5人分の仕事を3人で回す「ムダ時間」削減術

仕事力が10倍アップするシンプル片づけ術(SB新書)

1つのことを長く続けられる技術

「時間がない!」を卒業する200のアイデア1日が25時間になる超時間節約術

大事なことはすべて記録しなさい

結果を出して定時に帰る時短仕事術



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