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段取りという言葉の通り、仕事を段階的にステップアップさせていくのが段取りの基本になります。
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それにはまず、期間を決めることです。全体像を把握するにしても、いつ終わるのかというお尻が見えないと、延々と続く仕事になってしまいます。ここで肝心なのは、

 何をどこまでやれば仕事は完了なのか

という作業範囲について明確にすることです。

吉山勇樹(著) 『アウトプットが10倍増える!スピード段取り術
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あらゆる「仕事」に共通な要素があります。


 1.発注者がいる(成果物に意図がある)
 2.期限がある
 3.制約条件がある
 4.成果物がある

の4つです。

本書『アウトプットが10倍増える!スピード段取り術』では、この2と4のことを述べていますが、私はこの4つがそれぞれに大切だと考えます。
※多分、著者は、「何を」に1と2を、「どこまで」に3,4を含んで書いているように思います。

そして、もっとも重要なのが著者の言う「範囲」です。

まずは4条件の説明から。


■1.発注者がいる(成果物に意図がある)


仕事を依頼した人がかならずいます。多くの場合、これは

 発注者=上司

でしょう。ある程度の職位になると、自分が発注者(発案者)という場合も出てきますが、それでも上司に了解を得なければ仕事はスタートできません。

そして、発注者がいるということは、その仕事で出してほしい結果に対して、何らかの意図を持っているということです。
「意図」、別の言い方をすれば「目的」です。

これが理解できないと、その結果は、「オレはそんなこと言っとらんだろう。やり直せ!」となってしまいます。


■2.期限がある


当然ですが、すべての仕事に期限があります。期限のないモノはやらないくてもいいモノで、やらなくてもいいモノはやる必要がありませんので、当然「やらない」。結果、存在自体がなくなるので、期限のない仕事は存在しない事になります(ホントかよ…?)。

発注者から明確に期限を切られない場合もありますが、それは「やらなくていい」と言っているわけではなく、発注者にも内心は想定している期限があります。ただ、優先順位が高くないので、ちょっと遠慮しているだけです。

かならず確認しましょう。
その時は、「いつまでですか?」と聞くのではなく、自分から期限を切ることです。

 「○○日までにやりますが、それでいいですか?」

■3.制約条件がある


これをよく聞き忘れるんですよね。

私は個人的には、簡単に結果を出せるら手段を選ばないタチたので、ついやりすぎてしまったりします。
たとえば、通常だったら100万でできるような設備を、1,000万の投資をしようとしたり…。

これを、発注者にちゃんと確認しておかないと、思わぬお目玉を食らうことになります。

これも、上司から仕事を指示された時に、どこまでなら許されるのかを確認しておかないといけません(自戒を込めて…)。

これを聞くときには、「制約条件を教えて下さい」と聞いても答えは出てきません。

複数のどうやってやるかの選択肢を考えて、「○○○はやっても構いませんか?」「△△を使っていいですか?」「△△△みたいな方法はアリですか?」というように相手が YES/NO で答えられるような質問をしないといけません。

■4.成果物がある


最後に、やっぱり仕事は「どうなったら終わり」というものが必要です。例えば、営業であれば「売上1,000万」とか「顧客訪問数月間100件」とか。プロジェクトであれば、「生産開始」とか。これをひっくるめて成果物と読んでます。

■まず仕事を始める前にスコープ!スコープ!スコープ!


これら4条件をまとめて、仕事のスコープと呼んでます。

スコープとは、あるものの範囲のことです。範囲ということは、その範囲に入るものと入らないものがあるということす。
発注者が、その線を明確に引いてくれればいいですが、多くの場合その線は曖昧です。だから、「○○はOK」「△△はNG」みたいに、相手に範囲を確定するための質問をしないと、範囲はわかりません。

だから、「どうなったらアタリ」だけではなく「どうなったらハズレ」かも確認しておかないと、結果に対する合否の判定を間違うことになります。かならず、「どうなったらハズレ」かを確認するのを忘れないでください。

4つの条件、意図、期限、制約、成果物のそれぞれの範囲を全部確認してから、具体的にどうやってやるかを検討しないと、発注者の期待する結果にはたどり着けません。



■参考図書 『アウトプットが10倍増える!スピード段取り術





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著者 :吉山勇樹

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