「劣後順位」という言葉をご存知でしょうか?

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●もっとも重要なことに集中する
成果をあげる秘訣は集中である。
したがって、何が最も重要であるかを決めなければならない。時問の不足という現実に対処する方法はこれしかない。

成果をあげるには、重要なことを一つひとつ片づけていくしかない。優先順位を決めそれに従うには、役に立たなくなったものを捨てなければならない。そのためには劣後順位を決めなければならない。

状況の変化に応じ、優先順位と劣後順位を変えていく。状況に流されて優先順位を決めるならば、重大な機会は失われ、本来なされるべき仕事は一向になされないことになる。

P.F.ドラッカー(著) 『プロフェッショナルの原点
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「優先順位」のそれぞれの文字をひっくり返して

 優 ⇒ 劣
 先 ⇒ 後

ですね。

以前の記事、

 上司の言うことは全部やる
 優先順位をつける

などで書いたように、私は「発生した仕事はすべてやる」というのがポリシーでやってますが、それでもやりきれずに放置してしまった仕事もあります。
この時に使えるのが、劣後順位という考え方です。


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●劣後順位の決定が重要
明日のための生産的な仕事の機会は、それらに使える時間の量を上回って存在する。加えて明日のための機会は、それらに使える時間の量をヒ回って存在する。
問題や混乱は十分すぎるほど多い。

したがって、どの仕事が重要であり、どの仕事が重要でないかの決定が必要である。

唯一の問題は、何が決定するかである。自らが決定するか、仕事からの圧力が決定するかである。

何が決定するにせよ、仕事は利用できる時間に合わせて行わざるをえない。

機会は、それを担当する有能な人が存在して、初めて実現できる。

圧力に屈したときには、重要な仕事が犠牲にされる。特に仕事のうちもっとも時間を使う部分、意思決定を行動に変えるための時問がなくなる。

いかなる仕事も、組織的な行動や姿勢の一部になるまでは、スタートしたことにはならない。
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実は、本当に行うべきことは優先順位の決定ではない。優先順位の決定は比較的容易である集中で報)る名があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定と、その決定の遵守が至難だからである
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●必要なのは勇気だ
優先順位の分析については多くのことがいえる。
しかし、優先順位と劣後順位に関して重要なことは、分析ではなく勇気である。

優先順位の決定については、いくつかの重要な原則がある。しかしそれらの原則はすべて、分析ではなく勇気に関わるものである。

すなわち第一に過去ではなく未来を選ぶことである。
第二に、問題ではなく機会に焦点を当てることである。
第3に、横並びではなく自らの方向性をもつことである。
第四に、無難で容易なものではなく、変革をもたらすものに照準を合わせることである。

科学者についての分析の多くが、少なくともアインシュタイン、ニールス・ボーア、マックス・ブランクなどの天才は別にして、利学的な業績は、研究能力よりも機会を追求する勇気によって左右されることを教えている。

問題に挑戦するのではなく、容易に成功しそうなものを選ぶようでは、大きな成果はあげられない。
膨大な注釈の集まりは生み出せるだろうが、自らの名を冠した法則や思想を生み出すことはできない。

大きな業績をあげる者は、機会を中心に研究の優先順位を決め、他の要素は、決定要因ではなく制約要因にすぎないと見る。同じように、マネジメントの世界においても、大きな成功を収める企業は、既存の製品ラインの中で新製品を出す企業ではなく、技術や事業のイノべーションを目ざす企業である。

一般的にいって、小さくて新しいものも、大きくて新しいものも、危険で困難、かつ不確実なことに変わりはない。問題の解決、すなわち昨日の均衡の回復などよりも、機会を成果に変えることのほうが、はるかに生産的である。

P.F.ドラッカー(著) 『プロフェッショナルの条件
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削りにくかったのでかなり長文の引用ですが、先日のノーベル賞でも「人がやっていない隙間」を狙った結果がノーベル賞だという話もありましたし、そのとおりでしょう。

しかし、ノーベル賞であろうとピューリッツァー賞であろうと、普通のサラリーマンには対して関係がありません。
要は会社でトップクラスにいれば問題ないのであれば、ここまで必死になって考えることもありません。

ただ、ちょっとだけはこの考え方は入れていきたいですね。私はこのドラッカーの言う第一と第三は必ず考慮にいれるようにしています。

つまり、

 ・この仕事をすることで自分の未来にどのような影響があるのか
 ・自分が上司からどのように評価して欲しいのか(彼は「○○ができる人だ」の○○に当たる部分)

に影響が無いものは、「別に私がやらなくてもいいでしょ?」とお断りしたり、「これはやらない」と決めることにしています。

優先順位にしろ、劣後順位にしろ、あるポリシーを決めておくと(公言する必要はありませんが)、判断が早くできるようになります。



■参考図書 『プロフェッショナルの原点




どうすれば一流になれるのか?仕事の本質を洞察し、成果をあげるための姿勢と行動を示す不朽の箴言集。ドラッカー遺作。





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著者 :P.F.ドラッカー

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●本書を引用した記事
 貢献をしない
 優先順位と劣後順位を決定する方法
 生産性を高める
 竜頭蛇尾で勉強する
 学習成果を出すたった2つの方法1

●このテーマの関連図書


プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか(はじめて読むドラッカー(自己実現編))

仕事の哲学(ドラッカー名言集)

実践する経営者―成果をあげる知恵と行動

明日を支配するもの―21世紀のマネジメント革命

テクノロジストの条件(はじめて読むドラッカー(技術編))

チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ!(はじめて読むドラッカー(マネジメント編))





■参考図書 『プロフェッショナルの条件




どうすれば一流の仕事ができるか。ドラッカーの教える知的生産性向上と自己実現の秘けつ
本書は,ドラッカーの膨大な著作の中から,我々一人ひとりがどう成果をあげ,貢献し,自己実現を図っていくかについて述べた部分を抜き出して1冊の本にまとめたものである。
本書には「はじめて読むドラッカー」という副題もついている。そのとおりこれからドラッカーを読み始めたいという読者にはうってつけの本である。本書は11の著作・論文から選りすぐった論集であるだけに,企業・社会に対するドラッカー一流の深い洞察が随所に顔を出しており,ドラッカー理論のエッセンスに触れることができる。巻末には出典著作の解説が出ているので,興味を引かれた本から読み始めることをお勧めしたい。

本書の最も優れているところは,ドラッカー自身がどう学び,どう成長してきたかを語る「私の人生を変えた七つの経験」である。現代の巨人が自ら語る成功の秘けつは,まさに「プロフェッショナルの条件」そのものといってよい
原書名は『THE ESSENTIAL DRUCKER ON INDIVIDUALS: TO PERFORM, TO CONTRIBUTE AND TO ACHIEVE』。現代マネジメント思想の巨人、ドラッカーを初めて読む人のために、これまでの著作10点、論文1点からエッセンスを抜き出し、ドラッカー自身が加筆・削除・修正した必携本である






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●本書を引用した記事
 人を動かす:相手の話を聞くときには手を止めなさい
 海外出張に行くときは、その国の言葉で挨拶をしなさい
 人を理解するなら修飾語に注目する
 ButはBad
 同じ土俵で勝負する
 昇進面接質問のブレークダウン
 貢献をしない
 リスクマネジメント:4つのリスクに備える
 サービス労働者の生産性
 一般的な問題、例外的な問題

●このテーマの関連図書


マネジメント[エッセンシャル版]-基本と原則

チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ!(はじめて読むドラッ…

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