プロジェクトスケジュールを決めるときに、

 1.タスクをリストアップする
 2.日程を決める
 3.担当者を決める

ってやりますよね。

でも時々担当者を決めないままスケジュールとして公開してしまう場合があります。

多くの PMBOK 系の進め方だと、担当者を決め、最終的に各担当者の業務負荷をチェックして業務量を可能な限り平準化するのがセオリーです。

私の勝手な持論ですが、世の中セオリー通りには行かないものです。

■原則は担当者ありき


当然ながら、担当者を決めなければ、そのタスクを責任をもって薦めてくれる人がいなくなって、タスクが宙に浮きます。

で、最後になってそのタスクがやられていないことに気がついて大騒ぎする、みたいなシチュエーションになるのです。

だから、多くの本に書いてあるように計画を作るときには、分解したタスクには担当者(またはそのタスクの責任者)を作らないといけません。これによってリーダーから分解されたヒエラルキーができて、細かいところにリーダーが口を挟まなくても、そこそこうまく行くようになります。


■担当者を決めないタスク


しかし、実は担当者を決めない方がいいタスクもあるのですよ。

どういうタスクかというと、

 だれでもやれる、かつ、経験値がいらないタスク

です。

この2つの条件を満たす時、私はプロジェクトの最初に担当者を決めません。

ただ、担当者を記入していないとアラートが出るので、「とりあえずリーダーの名前を入れておく」か「仮の名前を入れておく」ようにしてます。

ちょっとだけ説明すると、「経験値がいらない」というのは、過去にやったことがなくてもちょっとやり方を教えれば、殆どの人がやれるようになる、ということです。

■その場になってから担当を決める


会社はあるひとつのプロジェクトだけで動いているわけではありません。
多くのプロジェクトが絡みあいながら動いてます。

そうすると、自分がリーダーとして担当するプロジェクト以外は状況がよくわかりません。当然、担当者も先の特定の日付において、他のプロジェクトにどのくらい工数を取られているかなんて想像の外のお話。

そんな状況で「○○さんやって」と言っておきながら、いざその場になってみると「○○さんは忙しいみたいだから、××さんやって」って振り直したらどうでしょう?

もしあなたが××さんの立場なら、「何でオレ!?」「おれは暇そうなのかよ」になっちゃいません?
少なくとも私が担当の頃はそう思いました。

「毎日10時まで残業しているのに、この上オレに振るのかよ」と。

そうではなく、最初から共有のタスクとしておけば、「今は××さんがいいと思うので××さんお願いします」という言い方ができます。共有のタスクなので、誰かが当たることは決定済み。でもその場で誰が当たるのかはリーダー次第と。

もちろん、事前に根回しは必要ですけどね。
「この人が忙しそうだから、仕事をあなたに振ります」と言われるよりも、(経験的に)説得がしやすいです。

■同じテーマの記事

相手が電話に出なかったらメッセージを残す

最近は会社や部署単位の代表電話ではなく、業務の連絡でも携帯電話を使う場合が結構多くなったような気がします。ちょっとした規模の会社なら、個人に直接つながる電話を社員に持たせている場合が多いようです。ところが電話をかけたのに相手が出ない、っていう場合が結構あります。呼び出しても応答がないのならまだしも、電話に出ていきなりブチッって切られたりして、ちょっとムカッ。「いま話せません」って一言くらい言えよ…。まあ、そういう不満は置いておいて、必要があって電話をしたの..

Windowsメモ帳で時刻つきメモを取る方法

ちょっとしたメモを Windows のメモ帳で取るときに便利な機能をご紹介します。と言っても、メモ帳なので適当なファイルを開いて(あるいは新規作成して)テキストを入力すればそれで完了なのですが。あるテーマに沿ってメモを残す面倒なのが、ひとつのテーマで複数のメモが必要な場合です。たとえば、そのテーマで数回程度会議をしたような場合に、その場の勢いで新しいファイルを作ったりすると、前の会議の結論が何だったのかわからなくなります。ある特定のお客様と複数回合うよう..

発言は文章で書いてからそれを読み上げるように

1年に一度くらい、スマホを録音モードにしたまま過ごしてみると、けっこういろいろな発見があります。私の一番の発見は「文章になってなくて、何を言っているのか分からない」ってこと…あとで聞き直してみると、よくこれで仕事が進んでるな、と感心します。意味不明な発言の理由私は、池上彰氏の解説が非常にわかりやすいと思ってます。時々ふと横目で見る TV 番組などもそうですが、著作もシロートが読んで、「そういうことか」みたいな気付..

時間を無駄に浪費している習慣を塗り替える

「この悪い習慣をやめたい」と思ってもやめられません。それは意志の力がないからではなく、上書きすべき良い習慣がないだけかもしれません。以前の記事「しない」はできないでも書きましたが、人間は基本的に否定文を理解できるようにはできてないみたいです。たとえば、「コップの水をこぼさないように」といわれるとこぼす確率があがるのだそうな。悪い習慣を上書きする「悪い習慣」というのは大抵の人が意識しています。ただ、それを「やめよう」とおも..

時間を無駄に浪費している習慣を塗り替える

「この悪い習慣をやめたい」と思ってもやめられません。それは意志の力がないからではなく、上書きすべき良い習慣がないだけかもしれません。以前の記事「しない」はできないでも書きましたが、人間は基本的に否定文を理解できるようにはできてないみたいです。たとえば、「コップの水をこぼさないように」といわれるとこぼす確率があがるのだそうな。悪い習慣を上書きする「悪い習慣」というのは大抵の人が意識しています。ただ、それを「やめよう..

Pマトリックスで優先順位を判断する

「仕事やタスクは重要性と緊急性で考えなさい」というのはよく言われる方法。ただ、これらはあまり明確な判断基準がありません。本日はその判断基準のひとつになりそうなものをご紹介します。重要性・緊急性を判断する「DIPS」という手法に、Pマトリクスというフォーマットがあります。これは重要度と緊急度をマップ上に決めて、自分が対処すべき問題、他の人にやってもらう問題、すぐに手を付ける問題、後回しでいい問題などを分類していくため..