今まではMS-IME2010を使っていたのですが、Google日本語入力を使い始めました。

使い始めて、やっと2週間ほどですが、いろいろ不都合なところを設定でいじりまわしてやっとまともに使えるようになって来ました。使えるようになってくると、これの予測変換が非常に便利で、打鍵数が減ったことはもちろん、入力ミスも非常に減りました。

■セットアップ


セットアップの方法ですが、会社からセットアップしようとすると、404エラーになって、データの配布元サーバに接続できません。多分会社のファイアーウォールにブロックされている様子。

でどうしたかというと、最新バージョンを調べて、ダウンロードサーバに直接アクセスして、セットアップファイル(拡張子msi)をダウンロードシました。

ネットで調べたところ、ダウンロードサーバのアドレスは

http://dl.google.com/japanese-ime/1.3.974.0/googlejapaneseinput32.msi

でしてここの数字の部分を最新のバージョン番号に置き換えると、msiファイルがダウンロードできます。

ダウンロードできたmsiファイルはダブルクリックすると、インストールできます。

通常のインストーラでは、自動的にリセットがかかるのですが、msiファイルでインストールすると、何も言わずに終了するので、一度再起動してやる必要があります。
まず、ディフォルトの日本語入力ソフトをGoogle日本語入力にしてから、PCを再起動してやればいいです。最新のバージョンは1.3.974.0です。


■学習辞書


今まで使ってきたのがMS-IME2010ですので、「これで作ったユーザ辞書をインポートしないといけないか」と思っていたのですが、Google日本語入力にはMS-IMEの辞書を直接アクセスする機能がありました。

辞書ツールを開いて、MS-IMEの辞書をインポートとやってやると、MS-IMEというユーザ辞書が作られて、この辞書が直接インポートされます。

全く手間いらずでした。

ちょっと気になったのは、Google日本語入力の記号変換のルールが若干違うこと。例えば、"<"を入力すると、MS-IMEは"≪"なども候補に入りますが、Google日本語入力では、"<"しか候補がありません。なのでよく使う記号は別途ユーザ辞書に登録してやる必要があります。

逆に面白いのは"z"キーと他のキーの組み合わせでいろんな記号が出せること。例えば、
こんなふう。

■設定変更


色々キーの設定で使い難い所がありますが、これは慣れの問題かも。いくつか私の変更した機能を紹介しておきます。

・英数キーで直接入力・かな漢字変換の切り替え
・無変換キーはenthumbleというソフトを使って、キーコンビネーションで、カーソルキーやコマンドキーとしてアルファベットを使うので、無変換キーの設定を削除
・F12キーで辞書登録のアプリ呼び出し

PCが自宅に2台、会社で2台あるので、この設定はEXPORTしておいて、他のPCでも共有してます。

■辞書同期


現在の開発バージョンでは、複数のPC間における辞書同期機能があるみたいです。
今までは、辞書に登録するたびに、いちいちテキストにエキスポートして、週に1回同期させていたのですが、将来的には、自動的に同期してくれるようです。
ネットで調べたところ、開発バージョンを使っている人からはかなり評判がよさそうです。

■効果


で、どんな効果があったのかというと、こういった文章の入力速度が上がりました。これに貢献した機能は、打鍵数が減ったことはもちろん、変換ミスも大幅に減りました。

◆打鍵数


過去に入れた文章はGoogle日本語入力が記憶していて、次に同じ文章を打とうとすると、変換候補としてその文章を表示してくれます。

たとえば、

 日本語入力

と一度入れておいて、つぎに

 に

と打つだけで、変換候補として「日本語入力」が表示されます。そうしたら、これを選ぶだけで、全文が入力できてしまう。

打鍵数が圧倒的に減ります。

ただ、この予測変換、長文になるとあまり効果がないみたいです(当然異なる文章の場合が多くなる)のですが、渡しの場合ほとんど単文節ごとに変換キーを押すような入力方法を使っている場合のほうが効果がありそうです。

さらにこの変換候補を選ぶ際に私はホームポジションから手を離さずに候補の選択ができます。
これはGoogle日本語入力のお陰ではなく、enthumbleというツールのおかげなのですが…。
enthumbleについては前に紹介しましたので、詳細は省略しますが、上記の「日本語入力」の例だと、

  「に」 + (無変換)+J

で、「日本語入力」と入力できてしまいます。
ホームポジションから手を離さないので、次の入力をスるときに、またホームポジションを探す必要がありません。どんどん入力できてしまいます。

◆入力ミス


入力ミスも減りました。
日本語というのは適当に漢字と平仮名が入り交じっているので読みやすいのですが、これが平仮名だけだと読みにくいですよね。たとえば、最初の文の「入力ミスも減りました」という文章。

 「にゅうりょくみすもへりました」

と書いてあると、ミスがあったかどうかは変換してかな漢字混じり文章にしてみるとすぐに発見できますが、平仮名のままだと発見しにくい。

これが、変換候補をリアルタイムに表示してくれますので、入力のカーソルのあるところではなくて、変換候補をを見ながら入力していったほうが、入力間違いを発見しやすいわけです。

これで打ち直しをする場面が極端に減ったと思います。
ちなみに
 ≪タイプ数カウンターhttp://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se399353.html≫
で、どのくらい変わったかを調べてみたところ、1日の打鍵数が約5%ほど少なくなりました。
まぁ、数日しか比べてないので、誤差も結構あると思いますが。

■日本語入力にしか効かない


当然ながら、これは日本語入力でしか有効ではありません。
つまりプログラムを入力する作業には全く影響しないわけです。

ただ、同じような考えは、MSのデベロップメントツールでも登録されていて、エディタ上で関数を入力しようとすると、自動的に予測補完してくれますよね。

私が使っているのは
 ≪SakuraEditorhttp://sakura-editor.sourceforge.net/》
というエディタを使っているのですが、これはCTRL+/キーを押すと予測補完してくれます。ただ、リアルタイムに補完候補を出してはくれないので、残念ながらあまり使ってはいません。もうちょっとこういったプログラミングモードに特化した予測変換ツールがあると便利かもです。

■英語機能、辞書機能


ちなみにATOKでは日本語を入力数と、対応する英語を候補としてあげてくれる機能があるそうです。これも英語を多用する機会の貼る人は便利かも。

更に余談ですが、ところどころ同音異義語で用例が出てくる時があります。これはMS-IMEのほうが豊富かも。
ATOKは国語辞典、英和辞典などがあるため、もっとしっかりしているのかな(使ったことが無いのでわかりませんです)。

■変換性能


MS-IME2003を使っているときは、お馬鹿でお馬鹿で、笑ってしまうほどでしたが、MS-IME2010にしたらかなり賢くなったという漢字がしました。誤変換率(何度も変換キーを押すような場面)がだいぶ減ったような気がしてましたが、Google日本語入力ではほとんど再変換する必要がなくなりました。日本語入力システムも日々進化しているなぁ、と思うこの頃でありました。

■最後に


もし興味を持たれた方は、私がダウンロードしたmsiファイルが以下においてありますので、お試しください。一応最新バージョンです。

 <\\bilidc6731\Trans\googlejapaneseinput32.msi>

ダブルクリックするとインストールが始まります。

z+h:←
z+j:↓
z +k:↑
z+l:→
z+「:『
z+」:』
z+、:‥
z+。:...

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