「良い資料作成術:パターンを覚える」でご紹介しました、資料の作り方の1パターンをご紹介します。

■見た目がいい


「良い資料」と言うのは、なかなか定義が難しいですが、ひとつには

  パッと見てバランスがいい

というのがひとつの条件ではないかと思っています。

たとえば、2つの円グラフを並べて表示するときに、左右の大きさが違うと、バランスが良く見えません。

それが、大きな方を強調したいがためにわざとバランスを崩しているのなら問題ないのですが、たまたま作った時に大きさを揃えなかったようなばあいは、マイナス要因にしかなりません。

たとえば、「男女間における好きな食べ物の比率」のように単なる比較モノであれば、大きさが揃っていないと、バランスが悪く見えるわけです。

どうも、人間というのは左右対称なものには一定の「」というか「安心感」や「安定感」を感じるようです。

たとえば、このヒントをメルマガで受け取ってみえる方はわかると思いますが、右側を全角約30文字で切りそろえています。行末禁則文字を除いて。

試しに、画面を縮小して全体を眺めてみてください。
URLなどは改行を入れていませんので、長い URL などはちょっと飛び出して見えますよね。

このバランスの変化にすぐに気がついたと思います。
そういうところが意外と人間は気がつくものなのです。

ですので、文章で書かれた資料でも


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のように揃っているものと

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のようなものだと、前者のほうが「きれい」「スッキリしている」と感じるわけです。それだけで、良い文章かのように見えるわけです。

■見た目のいい資料のポイント


簡単にまとめておくと

 ・左右のバランスが均等である(左右対称)
 ・上下で端が揃っている
 ・フォントや文字サイズが揃っている

のように作ると、一見して「見やすい」と思われる資料になります。

■対称性(シンメトリー)効果


引用はしませんが、

 対称性-Wikipedia

を参照してみてください。
今回のヒントはこれを元に書いています。

ただし、最初にも書きましたように、この対称性を崩すことで、その部分を強調する効果もあります。
したがって、文字を大きくして目立たせるなんてことができるわけですね。

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