何か提案を受けて、「あ〜、そんなのやらんよ」って思う時がありますよね。
ただ、断り方ひとつで相手との関係を悪くする場合もあって、なかなかうまく断れない場合も多いのではないでしょうか。

実際、私がそうなのですが、内心は「そんなアホくさいことやってらんね〜」と思いつつも、「まぁ、ちょっとの時間だし、今後この人との関係が悪くなると困るから…」とつい引き受けてしまうことが結構あります。で、やっている時に「あ〜、オレってバカ」と思ったりする、と。

断わる時に、相手の印象を悪くしない断り方っていうのを色々研究してみました。
実際に試してもみまして、一番うまく行っている方法を共有したいと思います。


■断り方


ポイントは、相手に「否定された」と感じさせないこと。

もうちょっとわかりやすく言えば

 ・まず相手に感謝を表明する
 ・非常にいい案であると伝える
 ・現在の自分の状況を理解してもらう
 ・「でも」「ただ」などの否定形がつながる文章を使わない

ということです。これは結構多くの交渉術の本などに書いてあることですが、実際にどう応用すればいいのかはあまり書いて有りませんので、これが結構難しいんですよね。

なので、パターンをつくって、これを暗唱してます。


★――――――――――――――――――――――――――
1. ○○さん、声をかけてくれてありがとう。
2. すごくいい案だと思います。私に振ってくれてすごく嬉しいです。
3. できることなら私もお手伝いできれば嬉しいですが、いま●●のプロジェクトを抱えていて、これが一杯一杯の状態で、もし○○さんのプロジェクトに参加したとすると、●●のプロジェクトか、○○さんのプロジェクトに迷惑をかけてしまいそうです。
4. もしそんなことになったら、○○さんのプロジェクトもうまく行かなくなってしまうと思います。
5. そのプロジェクト、うまくいくといいですね。また後で結果を教えてください
――――――――――――――――――――――――――★


一応、解説を付けてみました。

■解説


◆1.感謝を表明する


まず、感謝をすること。
本心では、「そんなのうまくいくはずね〜だろ」と思っていても、あるいは「面倒くさい仕事ばっかり投げつけやがって…」と思っていても、言ってはいけません。

◆2.相手の考えを褒める


提案自体を褒める。さらに感謝の言葉を続けることで、相手の心理的な心配をやわらげます。

基本的に、計画にない業務を依頼してくるときには、相手も「拒否されるのでは」と身構えています。その時に、「どうやってやり込めてやろう」とまでは思わないまでも、ある程度反論の反論を用意しています(少なくとも私はそうしてます)。

ですので、まず相手のそういったヨロイを取り去るためには、相手の提案をちゃんと認めているということを表明したほうが、相手の防御が弱くなります。

◆3.自分の現状を伝える


ここがポイントなのですが、なるべく多く自分の現状について話をします。
このときの枕詞は

 「できることなら、私も参加したい」

と条件文付きで提案を飲むふりをすること。

この条件分が曲者で、最初からその条件は成立しないように持っていきます。

つまり

  もし△△なら、あなたの仕事はやりましょう

と言っておいて、

  現在、▲▲と□□があり、△△は成立しない

といえばいいわけです。

こういう文章で言われると、

 「やれません」

と否定文で言われた時と比べて、相手の否定感は全くなくなります。

そのために、続けて自分の現状を説明するわけです。
この説明は、ながければ長いほど効果的です。

つまり、

 いま◎◎のプロジェクトがあって、××な状態ですごく大変。
 そのうえ、◇◇が××で
 さらに、▼▼が××で

とどんどんつなげていくわけです。
針小棒大にいうのがコツ。

それで最後に、

 提案の仕事を引き受けてしまうと、あなたに迷惑がかかる

と、自分の問題ではなく、相手の結果について想定される悪い結果を述べるわけです。

◆4.結論を述べる


ここは、3.の「相手に困ることが起きるのは本意ではない」つまり、「あなたのために敢えて『やらない』と言う」ということを述べます。
自分が「やりたくない」のではなく、これは「あなたのため」だと言うわけです。


◆5.もう一度提案を褒める


最初と同じ文章を言ってもいいですが、ちょっと違う言い方をしたほうがいいかもしれませんので、こんな言い回しにしてます。

 うまくいくといいですね。
 結果を教えて下さい

というとポジティブな感想が伝わるようです。

逆に、

 「また、声をかけてください」
 「時間ができたら、手伝わせてください」

とは言わないこと。前者はもう提案には興味が無いように聞こえてしまいますし、後者は、それを足がかりにされて、「1時間でもいいから」などとゴリ押しされる危険があります。

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