以前の記事で人物カルテという方法をご紹介しました。

本日はその後、私のやり方もちょっとづつ変わってきていますので、再度紹介したいと思います。

以前の記事人物カルテでは、バインダーに一人1一葉で書き込み、過去履歴を残すとしていましたが、現在は、マインドマップに書き出してます。

これの最も効果的な使い方は、このページに書いてありました。


 やっかいな部下との評価面談、成功のカギは「納得を引き出す」

もろに人物カルテのことが書いてあるわけではありませんが、「評価メモ」というものが出てきます。

 あ、これ人物カルテじゃん

と思っちゃいました。

ただし、この記事に書いてあるのは、その人物の行動と上司のその場の評価だけです。
個人的な感想としては、それだけでは不足。もちろん本記事の筆者鳥谷陽一氏は、この記事のストーリー上必要な物だけを書いたのかもしれませんが。


■納得できる評価をする


もちろん、「人物カルテ」の主要な目的を順に上げろと言われれば、最初に来るのは「これ」です。

でも、私が人物カルテを作り始めたのは、昇進する前です。
つまり、元々の目的は、評価にあったわけではなく、単に「人間関係をスムーズにしたい」という欲求からです。
※その人の通勤経路や妻帯の有無、趣味、関心のあることなどを覚えていると、私的な関係を築きやすい

ですので、決して「長の付く人」だけのものではないと思っています。
逆に、「長の付く人」になってからやり始めても、突然そういうメモをとる習慣がつくものでもないので、くじけちゃうんじゃあないかと。

相手に納得できる評価をするためには、「いつ」「どこで」「何をした」がないといけません。
事実に基づいていないと、抽象論になりやすく、抽象論でプラス評価をするときはいですが、マイナス評価をするときには絶対に納得はしてもらえません。

しかし、相手の評価をいう時には、この「人物カルテ」を見ながら話すのは、私はご法度にしています。
この「BIZ誠」の記事にも出てくるのですが、「閻魔帳」というのは、みんないい印象をもたないからです。そんなものをつけているとわかれば、「原点評価をする奴」みたいに受け取られかねません。

ですので、面接前にかならず、「ここは指摘するべき」「ここはほめるべき」というところを暗記するようにしています。

■人物カルテのまとめ方


打ち合わせなどでは、私は個人的な議事メモをとっています。
これは部下や関係者の多くが知っています。以前ご紹介した5項日誌です。
ですので、私がPCにテキストを打ち込んでいてもだれも不思議に思いません。

それ以外でも、ちょっと時間さえあれば気がついたことや宿題、私のタスクなどを日誌に書き込んでますので、一時的にこの日誌に情報が貯まることになります。

なので、ここに特別な記号とともに人物カルテに書くべきことを気がつくごとに書き出しています。

特別なといのは、行頭に ★★ がついてます。これを1ヶ月位溜めて、あとで Grep すれば、データの出来上がり。

1ヶ月に1度程度で人物カルテのマインドマップに移動します。

マインドマップに移動するときには、日誌の日付(ファイル名が日付になってます)から日付を拾って、事実の発生した日付をちゃんと記録しておきます。

マインドマップに入れるときに、一連の行動ならひとつのノードにまとめ、それをキーワードでくくっておきます。
さらに、プラス評価なら(+)の記号、マイナス評価なら(−)の記号をマーカとしてくくったキーワードに付けておきます。

こうすると後で探しやすくなるので。

最後に、プラス評価にしろマイナス評価にしろ、本人のためにどういう改善をするといいのかという、自分の所感を書き込んで出来上がり。
※多くの場合は、日誌に書いてあるのですが、もう一度冷静に考えてみると違った評価をする場合もあります。

つまり、書き込む項目は1連の事実に対して

 ・問題発生状況
 ・対応内容(進捗状況)+日付
 ・本人の考え方
 ・課題・対策など(行動の改善など)

という4つはほぼ常にセットとして書いてます。

マインドマップだと、ノードを折りたたんだり広げたりが簡単にできるので、実際に紙に書くより便利です。
もし、やったことがなければ、実際にやってみてください。結構役に立ちますよ。

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