以前の記事にも書きましたが、1日に約300〜500件のメールが来ます。
このためかつてはメールをチェックするだけで多い時で1日に3〜4時間かかってました。

これじゃあ、会社にメールを見に来ているのか仕事をしに来ているのかわからない状態になってしまってました。

■メールの処理時間を効率化する


メールというのは、そこに書かれている内容を読んで理解し、それに対してアクションを起こして、今持っている業務を前進させることが目的なのですが、自分が何かしなければならないメールは実際上はそれほど多くはありません。

つまり、読んでも読まなくても結果(自分の成果)に関係ないものに時間を取られるのは、ムダ時間なのですが、

 読まなくてもいいかどうかは読んでみないとわからない

というジレンマがあります。

そこで何とかメールの処理時間を効率化できないかをいろいろ考えてやったのが、

 メールをためないコツ
 メールのGTD?
 メールを2度処理してはいけない
 メール処理のドツボ
 メールの処理

などのテクニックだったのですが、最近さらに進歩させたのでご紹介します。

これをやったことで、メール処理時間は激減。大体1日に1時間以内になりました。

この時間は、最近紹介した

 ManicTime

で測定してます。

こういうので改善効果があったというのがわかるというのはすごく嬉しいですね。

どうやったかというと、メールをプッシュ型からプル型に変えたこと。

簡単に書くと

 ・メールの処理優先順位を機械的に振り分け処理する
 ・その優先順位にしたがって、メールの振り分け処理を手動でする
 ・メールを処理する時間(タイミングと長さ)に制限をつける
 ・機械的にできないものは、相手に機械的に処理できるように依頼する

というやり方です。

ちょっと長文になってしまいましたので、3日にわたってお送りします。
本日はその第2回目をお送りします。


■前に昨日の要約


メールの機械的振り分け処理は、

 ・送信者
 ・宛先
 ・重要度・優先度に関するキーワード
 ・プロジェクト
 
などいろいろなシチュエーションを想定しながら、振り分けルールを作って、処理の優先順位に従ったならびになるようにしたフォルダに振り分けます。

次に、メールを処理する時間を決めます。
これをするときには必ず「カウントダウンタイマ」を使って、時間オーバーしないように管理することです。

■時間内にメールを処理する


先に振り分けた順番にメールを処理(振り分け)していきます。

 ・返信が必要なもの
  返信ボタンを押して、草稿箱に入れておきます
  1〜2分で返信が書けるのであれば速攻で返信
 ・調査やアクションをとった後に返信が要るもの
  メールにフラグを立てておきます(タスクリストに追加する)。メール中に期限が書いてあれば、その前日に。
  期限が書いてなければ、作業時間を見積もってそれをスケジュール帳に登録して置きます。
  登録する際には、メールをそのままタスクリストに貼り付けておくと、後で「何をするんだったっけ?」とならなくて便利です。
  メールは「未完了」のフォルダに移動します。
 ・状況観察が必要なもの
  これは部下宛のメールで部下が作業するべきものなどです。これは状況に応じてフォローが必要になります。
  たとえば、部下が1日以上返事をしなかったら、「あのメールちゃんと返事しろよ」と注意するとか。
  このメールは「経過観察」というフォルダに移動します。
 ・自分に直接関係する業務やプロジェクトの連絡
  既読フォルダに放り込んでおきます。
 ・それ以外
  さっさと削除。ほとんどがこのメールのはずなので、私はメールを読むときはいつも「CTRL+D(削除)」に手をおきながらメールを読んでます。

時間が来たらまだ未読があっても処理は中止。
次の機会までメールは読みません。

ここで大事なのは、メールを見た時点でアクションを起こさないこと。

メールを見るときには、「メールを読む」ことだけに集中しないと、作業の目的を見失ってしまいます。
せっかく時間制限までつけたのに、「作業」をしてしまうと、「作業をしてしまったのでちょっと延長…」とか自分に言い訳をして、「だらだらメール処理」に戻ってしまいますので。

■関連する記事

部下からの不平不満は上司の勲章

『課長のルール』という書籍から。部下に嫌われることを恐れるな誰だって人から嫌われたくはありません。部下とも末長く仲良くやっていきたいものなのですが、最近の若い世代は少々事情が許さなくなってきているようです。::(中略):おそらく部下に気を遣って気が引ける場面も多いことでしよう。しかし、部下に遠慮するのは絶対に禁物です(変に高圧的になってもだめですが)。さらにちよ..

社内研修の講師になる

別の記事でも書いてますが、人に教えるというのは最高の勉強方法です。ただし、隣の後輩に「あ〜君、ドラッカーのマネジメントについて教えてあげるよ」と言ったらなにが起きるか、まぁ想像がつきますよね。社内研修たぶん社内研修ってあるでしょう。社員だけを集めていろんなことを教える研修です。その講師は、内容によっては社外から招くこともあるとは思いますが、会社の実務に沿ってというとやっぱり社員を講師にするということも多いかと思います。その講師..

メールは見るのを急くな、返事は急げ

他の人の PC 画面を見ると、メールクライアントが立ち上げっぱなしになっている人が結構います。最小化されているわけでもなく、デスクトップにど〜んと。新着のメールがあるかどうかがわかるように、実際に作業している Excel はちょっと小さくなってしまっていたりして…。これじゃあ効率が悪いだろう…と思うのは、私が時間貧乏だからだろうか…メールはすぐに見るな過去記事でも何度か書いてますが、メールのGTDメールの自動受信はオフにしておきなさいメールの処理メールはプ..

年上の部下は信用しても信頼してはいけない?

過去記事でも、「年上の部下」「年下の上司」について色々書きましたが、ちょっとおもしろい考え方が『課長のルール』という本に書いてありましたので共有。できる上司は部下を信頼しない「年上の部下」というのは、上司本人から見ても扱いにくいものではあります。だからといって、それがマネジメントできなければ、上司としての評価が落ちてしまいますので、なんとかしないといけないです。とくに昔のように年功序列がはっきりしていれば、そういうシチ..

時間を測定する

過去記事でも紹介してますが、ドラッカーや様々な時間術の紹介でかならず必須と言われるのが、自分の時間の使い方を記録することです。ところが、これをやってみると、つけ忘れたり、適当に記入したりして、本当に精度は上がりません。昨日、レポートを書くのに、何時間かかったかなんて正確に覚えてはいませんし、見積もりに合わせたいという意志も働くので、多すぎるか少なくすぎるかのどちらかです。割り込みがはいって一時中断しようものなら、もはや記録した時..

チャージは大金でする

私は週末に週次レビューをしてます。その時のチェックリストをEXCELで作ってますが、これを印刷して、毎週ノートに張って、ペンでチェックしながらレビューを進めてます。一度に印刷する使っているノートは、A6サイズという A4の四分の一サイズのノートです。このため、iPrint という縮小印刷ツールを使って、4段組印刷をして、これをチョキチョキ切ってノートのサイズにしてます。この時、チェックリストは10ページ位まとめて印刷します。大体1年分ですね。これを一度に印刷して、全..

メールはプルシステム3

以前の記事にも書きましたが、1日に約300〜500件のメールが来ます。このためかつてはメールをチェックするだけで多い時で1日に3〜4時間かかってました。これじゃあ、会社にメールを見に来ているのか仕事をしに来ているのかわからない状態になってしまってました。メールの処理時間を効率化するメールというのは、そこに書かれている内容を読んで理解し、それに対してアクションを起こして、今持っている業務を前進させることが目的なのですが、自分が何かしなければならないメールは実際上はそれ..

メールはプルシステム2

以前の記事にも書きましたが、1日に約300〜500件のメールが来ます。このためかつてはメールをチェックするだけで多い時で1日に3〜4時間かかってました。これじゃあ、会社にメールを見に来ているのか仕事をしに来ているのかわからない状態になってしまってました。メールの処理時間を効率化するメールというのは、そこに書かれている内容を読んで理解し、それに対してアクションを起こして、今持っている業務を前進させることが目的なのですが、自分が何かしなければならないメールは実際上はそれ..

メールはプルシステム1

以前の記事にも書きましたが、1日に約300〜500件のメールが来ます。このためかつてはメールをチェックするだけで多い時で1日に3〜4時間かかってました。これじゃあ、会社にメールを見に来ているのか仕事をしに来ているのかわからない状態になってしまってました。メールの処理時間を効率化するメールというのは、そこに書かれている内容を読んで理解し、それに対してアクションを起こして、今持っている業務を前進させることが目的なのですが、自分が何かしなければならないメールは実際上はそれ..

ManicTime

「時間を記録して分析し、仕事を整理するならば、重要な仕事に割ける時間を把握できる。」P.F.ドラッカー「経営者の条件」以前にもこの言葉をご紹介したような気がしますが、これは常に意識しています。ドラッカー氏は年に1〜2回1週間ほど自分の時間の使い方を測定したそうですが、私の場合仕事の集中度合いがバラつくので、原則毎日測定をしてます。ただし、すごく大雑把に..

■同じテーマの記事

「…による」には2つの意味が存在する

論理的な文章を書く際に、気をつけている単語があります。「〜によって」「による」「により」この単語が一つの段落や文節に2つ以上出てきたら、多分読まされる人は苦痛です。意味がわからなくなるから。「によって」を多用してはいけないこの「によって」という単語は結構便利な接続して、因果関係のある事象を結びつけるのに使用します。たとえば「AによってBの問題が発生した」みたいな文章です。ところがこれが多段接続する時があります。「..