どうも日本語というのは、母国語で話し慣れているので、あまり意識しなくてもそれなりの文章が話せたり、書けたりします。

ところがちゃんと勉強してみると、以外に知らないことが少なくありません。

ちょっとだけわかりやすい文章を書くためのコツのひとつに、文体を揃えるという事があります。

ネットで辞書を引いてみると、
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●文体

1 文章の様式。口語体・文語体・和文体・漢文体・書簡体・論文体など。
2 その作者にみられる特有な文章表現上の特色。作者の思想・個性が文章の語句・語法・修辞などに現れて、一つの特徴・傾向となっているもの。スタイル。

Goo辞書 http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn2/197578/m0u/%E6%96%87%E4%BD%93/
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とあるのですが、とくに気をつけたいのが、

 ・ですます調 vs である調
 ・口語体と文語体

です。

■文体を選択する


「文体」というのは、あまり意識されていないかもしれませんが、その文章から受取る印象を結構左右します。文章の性格といってもいいかもしれません。

たとえば、この文章でつかっている「です、ます」調です。

これを


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「文体」は、あまり意識していないかもしれないが、その文章から受取る印象を結構左右する。文章の性格といってもいいものである。
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と書くとちょっと論文調になりますね(これを「である」調といいます)。

私は基本的にレポートなどの場合は、「である」調、メールなどは「ですます」調を使うことにしてます。

当然ながら、ある文章はその文体に統一されていないと、読みにくいという印象を受けます。
なので、こういった文章が混在しないように注意するといいでしょう。

明治の昔は、文章と口語文は別物でしたね。
文章は格調高いものが多かったように思いますが、普段にそんな文を使ったらちょっと引かれてしまうかも。

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我、考えるが故に我あるなり。しかして、我あるを存するところ〜〜〜〜
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■硬い文体と柔らかい文体


本ブログの主題は仕事なので、仕事で使うという前提で考えると、

 やや硬めの文体

が好まれます。

つまり、

 和語よりも漢語
 論理的な文章構造

という作りですね。小説のように

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そのとき、彼の背中は何も語らなかった
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なんて、行間を読ませるように書いたら、「アホかお前」と言われかねません。

あまり硬くするのも時と場合ですが。

文体に注意して文章を書いてますか?

ということで、「文章のコツ」シリーズは次回に続く…。

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