よく言われることだと思いますが、「簡単にやれるようにしておくこと」というのは、実際にはひとつづつをとれば、まったくどうって言うことはないようなことの集合体です。

ただし、それで人と差をつけるためには、徹底的にやるのが差になります。

■立たなくても仕事が出来る

大概の職場では、ゴミ箱は共同のゴミ箱があるでしょう。

もし何かゴミが出た時に、立ち上がってゴミ箱のあるところまで歩いていかなければならないとしたら、すぐにやりますか?

 「あ、また何かのついでに、あっちに行く時に持っていけばいいや」

って思っちゃいません?

私はやたら面倒くさがり屋なので、すぐそう思っちゃいます。
で、大体の場合なにかそっちに行く時には、その用事に気を取られていて、ゴミのことは忘れてるんですね。あとで席に戻った時に、「あ、ゴミ捨てるんだった…」と思い出します。

封筒に封をしないといけない時、共有のテープがおいてあるところまで歩いて行かないといけない、そう思った瞬間に「あ〜メンドクサ…」となる。
それくらいなら、自腹を切ってでも自前でのりを用意したほうがよっぽど楽です。ちょっと机の引き出しを開けるだけですみますので。

カッターやレターオープナーは、引き出しを開けることなく、目をつぶっていても取り上げられます。書類やメモを集めておくINBOXは左手をちょっと伸ばしたところにあります。

メモを書きたかったら右手を机の隅やるだけで「デスクトップ付箋」がおいてあります。

打合せに行く以外は、ほとんどすべての仕事が、手を少し動かすだけでできるようにしてます。

■常に手の届く範囲に必要な物をおいておく

とにかく、面倒くさがり屋の私としては、一切動きたくない。その一心で整理整頓をし、常に最適な状態で仕事が出来るように考えてます。

こういった環境設定を「徹底的にやる」のです。

人から見たら、きっと「そこまでやるか!?」と言われるかなあ、と思えるくらい。

・ゴミ箱を机の脇に自分専用のゴミ箱を置く
・机の上はノートPCと書類を広げられるエリアを常に確保する
・机の脇に「デスクトップ付箋」を貼り付けて、その横にボールペンをおいておく。
・ペン立てにボールペン・カッター・レターオープナー・定規をそれぞれ1本だけおいておく
・引き出しの一番手前に、のり・はさみ・クリップをおいておく
・引き出しのちょっと奥に、乾電池、付箋を用意しておく
・机の左端に3段レターケースを置く
・その横にブックエンドを立てて、よく見る資料を立てておく。

毎朝、これだけの状態になったらようやく仕事開始です。

そして毎夕、机の上を箒で掃けるくらいまで片付けたら仕事完了です。

■最初のハードルを超える

こういうことを始めると、最初はちょっと気をつけないとすぐにぐちゃぐちゃになります。なので、意識して決められた位置に決められたものを戻すようにしないといけません。
ここで妥協するとなし崩しになります。

ただ、2週間もすれば、それに慣れてしまって、逆にそこにモノがないとすごく不安定な気持ちになります。

あなたももし、何かしようとして立ち上がった瞬間がカイゼンのチャンスです。

これを立ち上がらずにやるにはどうしたらいいか考えましょう。

立ち上がらずにやれるようになったら、どうしたらもっと小さな動きでやれるかを考えましょう。さらに、「目をつぶっていてもやれる」「真っ暗闇で必要な物が取れる」ようにするためにはどうすればいいかを考えましょう。

 必要は発明の母

です。

「必要だ」「課題だ」と考えなければ、発明はありません。別に特許を取る必要はありませんので、ちょっとした置き方の工夫だけでできるようになります。

■仕掛けがあれば成果が出る

仕掛けがあれば手品も簡単にできます。手品のように必要なときに目の前にメモ帳が湧いて出る工夫をしましょう。そうすると仕事の能率がすごく上がります。

ポイントは、「『ちょっとやりすぎ』と思われたいなぁ」と思うことですかね。

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